原作と映像化

ある役者さんのお芝居がどうしても観たくって、
普段なら絶対に選択しないであろう映画のDVDを観た。

切ないながらも「よかったわ~」「泣けたわ~」と皆が呟くであろうその結末に、
私は深い絶望を覚えてしまい。

予備知識がなかったことも手伝って、
氣になって落ち着かなくて、
これまた普段なら手を出さなかったであろう原作を一氣読みしてしまった。

ああ。
希望と再生だ。

よかった。

腑に落ちなかったものがやっとすとんと落ちてくれて、
ようやく我に返った氣がした。

映像の後に原作を読んで、
登場人物像がオーバーラップしないだなんて、
珍しい現象だ。私には。

原作と映像が別物であっていいし、
どちらが好きかもそれぞれでいいと思うけれど、
もしも原作を先に読んでいたら、
印象はまったく違っていたんだろうか。

私は淀長的映画観賞者なので、
映画は映画で名場面もあったのだけれど、
原作の筆致の力量が圧倒的でやはりこちらが好き。
監督は原作に惚れこんでその権利を手にしたそうだが、
心に残ったもののあまりの違いに少しばかり驚かされた。
あまりに別物過ぎて。
ファンタジーとミステリーだもの。

たとえば『GO』、たとえば『ピンポン』。
クドカンの脚色力に脱帽したことを思い出してみる。

にわとりとたまご。
何が生まれるかは殻が割れてから。

なんてつれづれな話。

だけど。
興味がなかったはずの映画と興味がなかったはずの一冊。
何かひとつを好きになると、
それでもこうして世界は広がるということでもあるの。
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by maylee127 | 2006-12-11 23:25
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